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虹色の楽譜
第2章 橙
なんとなく、理由も分からずにウキウキした気分で
待ち合わせの場所に行ってみると
すでに奏くんは来ていて。
こちらに気づかずにため息をついた。
「何?デート前にため息?失礼じゃない?」
そう笑って声をかけると少し慌てて。
「あ。ごめん。いや。どうなるか心配で」
ともう1度軽いため息をついた。
「何?どうなるかって」
「いや。あの」
「なぁに?」
私が意地悪く聞けば
観念したように「デートが初めてだから。とりあえず人に聞いた」と
白状した。
私は可笑しくなって
でも吹き出さないように、「で?なんだって?」と
問い詰めれば
「とりあえず、年上のお姉さんだから下手な俺の知識より
相手に聞いたらどうかって話にまとまった」
そこで私は我慢が出来ずにプッと吹き出した。
「女に初デートのプランを考えさせるなんて聞いたことない」
「うん。そうだよな」
申し訳なさそうに頭をかいて
「ごめん」と素直に謝った。
5月の風は爽やかで。
良い車でのドライブとか
お金をかけたデートなんて
とってもつまらないものに思えてきて。
「いいよ。ゆっくり歩こうか」
と、手をつないで歩きだした。
待ち合わせの場所に行ってみると
すでに奏くんは来ていて。
こちらに気づかずにため息をついた。
「何?デート前にため息?失礼じゃない?」
そう笑って声をかけると少し慌てて。
「あ。ごめん。いや。どうなるか心配で」
ともう1度軽いため息をついた。
「何?どうなるかって」
「いや。あの」
「なぁに?」
私が意地悪く聞けば
観念したように「デートが初めてだから。とりあえず人に聞いた」と
白状した。
私は可笑しくなって
でも吹き出さないように、「で?なんだって?」と
問い詰めれば
「とりあえず、年上のお姉さんだから下手な俺の知識より
相手に聞いたらどうかって話にまとまった」
そこで私は我慢が出来ずにプッと吹き出した。
「女に初デートのプランを考えさせるなんて聞いたことない」
「うん。そうだよな」
申し訳なさそうに頭をかいて
「ごめん」と素直に謝った。
5月の風は爽やかで。
良い車でのドライブとか
お金をかけたデートなんて
とってもつまらないものに思えてきて。
「いいよ。ゆっくり歩こうか」
と、手をつないで歩きだした。