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揺れる恋 めぐる愛
第7章 執着と決別
それからも、突然不定期に週末現れてどこかに連れて行く。

そんなスタイルは変わらなかった。


主任は時間が流れ、心の奥深くの傷が少しずつ少しずつ

癒えるのをじっと待っているように見えた。

以前のようなピリピリとした空気はなく静かに寄り添っているようだった。


主任の行きたいところに、ついていく……

主任のしたいことを一緒にする……

私もそれでいいと思っていたから。


お互いにまだ何かに後ろ髪をひかれ、違う方に意識を向けながら……

惹かれ合う何かには抗えきれず、次第に離れることができなくなっていく。


お互い奥底に隠している物はそのままに……

ゆっくりとお互いの傷を、お互いの存在で癒しあうように……


私達は付き合っているの?

いったいあの夜から何が変わったのだろう?

あの夜以来、熱い視線を感じることはたびたびあった。

大きな掌で強く手を引かれたり、

さりげなく腰に手を当てエスコートされたり、

頭を撫でられたり、そんな接触はあったものの……

それ以上は触れられることもなく、

見つめ合っても唇すら奪われるわけでもない。

無論無理強いして躰をこじ開けられるようなことは

全くと言っていいぐらいなかった。
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