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揺れる恋 めぐる愛
第1章 躰と心
こんな日々を送りながら時間は流れ……
とうとうこの課の研修が終わる日が来た。
世の中にはこんな仕事もあるんだと……
そしてこんな人がいるんだと知ることができた。
ささやかだが、課内では私の送別会を開いてくれた。
「みなさん、本当にお世話になりました」
私が心からお礼を言いお開きになる。
これで……
全部終わり。
女の子の一人歩きは危ないからと、帰る方面が一緒だった主任に、
駅まで送っていただくことになった。
二人で歩く夜道。
私たちは無言で駅までの道を急いだ。
こうやってよく外回りしたなと思うと感慨深かった。
隣りには、背の高い男らしい主任。酔いを感じない足取りだった。
応接室でお客さんと話す主任に憧れを抱いた。
でもそれはあくまで上司としてであって……
同じ会社であっても、あまり会うことはないだろう。
この人ともう会えないのは寂しい……
と思った。ふと湧き上がった想いに戸惑う。
おかしい。だって私には……
前だけ向いて足を一歩一歩前にやり、隣りを意識しながら、
別れに不思議な感傷を抱く。
駅の改札を目の前にした時、
突然どこかからか伸びてきた力強い手に捕まえられ……
振り向く。
バチバチ!!
触れた所から痛みが走り、躰中に激しく火花が散った。
思わず手を引き、目を見開いて何が起きたのかと驚く。
とうとうこの課の研修が終わる日が来た。
世の中にはこんな仕事もあるんだと……
そしてこんな人がいるんだと知ることができた。
ささやかだが、課内では私の送別会を開いてくれた。
「みなさん、本当にお世話になりました」
私が心からお礼を言いお開きになる。
これで……
全部終わり。
女の子の一人歩きは危ないからと、帰る方面が一緒だった主任に、
駅まで送っていただくことになった。
二人で歩く夜道。
私たちは無言で駅までの道を急いだ。
こうやってよく外回りしたなと思うと感慨深かった。
隣りには、背の高い男らしい主任。酔いを感じない足取りだった。
応接室でお客さんと話す主任に憧れを抱いた。
でもそれはあくまで上司としてであって……
同じ会社であっても、あまり会うことはないだろう。
この人ともう会えないのは寂しい……
と思った。ふと湧き上がった想いに戸惑う。
おかしい。だって私には……
前だけ向いて足を一歩一歩前にやり、隣りを意識しながら、
別れに不思議な感傷を抱く。
駅の改札を目の前にした時、
突然どこかからか伸びてきた力強い手に捕まえられ……
振り向く。
バチバチ!!
触れた所から痛みが走り、躰中に激しく火花が散った。
思わず手を引き、目を見開いて何が起きたのかと驚く。