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揺れる恋 めぐる愛
第8章 羨望と嫉妬
「……何も聞かないんだな」

主任は抱擁を少しゆるめながら私の頭の上でつぶやいた。

その声には……

いつもの力強さはなかった。

「聞いたら何か答えてくれるんですか?」

私は、あえてその弱さを見なかったことにして、

いつものように問いかけた。

その言葉に驚いたのか主任はまだ私に触れていた腕を

大きくびくっと振るわせた。

次の瞬間身体の震えが止まる。


そして、なぜか乾いた笑い声をあげた。

「アハハハ……

やっぱり敵わない。

見えていないはずなのに、お前には俺の事がまるで全部お見通しだよな」

「……そんなことはないです」

私は変な事を言われて、主任の胸の中で顔をそむける。

「すまん。すまん。なんか……

もうどうでもよくなった。

やっぱり……

お前はすごい」

私の頭に大きな掌を乗せ、静かに撫でつけ始めた。

「私の……

何がすごいんですか?」

主任の顔を見ながら怪訝そうに尋ねる……

私には主任の言うことがさっぱりわからなかった。


「入ってもいいか?いつまでも玄関じゃ、なんだろう?」

はぐらかされた。そう思った。でも、もういい……

「入った瞬間、中にも入らずに、ずっとここにいたのは主任でしょ?」

「確かに……

じゃ、いい加減に入ろう」

そう言って笑いながら靴を脱ぎ、

私の腰を抱きながら何もなかったかのように部屋の奥へ導いた。
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