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第11章 自覚と不覚

一層低い声でしみじみと呟くのに、指先は言葉とは裏腹な愛撫。

布の上をさ迷うようにくるくるとなぞる様から

戸惑いを感じ、震える声で……

「あなたの……

大希さんのだけ」

「俺だけか……」

私の下着をゆっくりとスエットのところまで下ろしてへその下を撫でる。

「ここも……」

長Tをゆっくりと捲り上げ、ブラの淵にキスをする。

「ここも……」

ブラを上にずらし、長Tと一緒に私の頭をくぐらせる。

両腕を万歳させられる形になった。

露にされたピンと立ち上がる頂にもそっとキス。

「ここもなんだよな……」

ヒンヤリとした空気に肌をさらされて、

なおかつ中途半端で淫らな恰好に恥ずかしさが増す。

頭上からねっとりとした視線を感じて、

悶えてみても服や下着が手足に絡まる。


「この淫らでいやらしい身体も、もちろんここも……」

彼の体温が近づいてきて、胸の中心に痛みが与えられる。

キツく吸い付くように口づけられた。

唇をそこに寄せたまま、悲し気にかすれた声で問われる。

「心も……

もう俺だけ？」


その囁きでかかる吐息のくすぐったさで反射的に身を捩ったが、

蕩けていた頭が彼の言っていることの意味を咀嚼して理解するに至り

私は目を見開いた。