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揺れる恋 めぐる愛
第13章 動揺と安定
「大希さんがいつもと違う様子で女性と二人きり
うちを予約すると聞いてとても楽しみにしていたのよ。
でも、やっぱりっていうか急遽キャンセルになって……」
「……すみません」
「いえいえ。まあ、それは仕方がなかったのでしょう?」
「まあ……」
私はそもそもいつから予約したのかすら聞いていない。
「別に責めるつもりではないから。
ただ、直前になってこんな意地悪なおばさんには
やっぱり会わせたくないと思ったのかなと
変に勘ぐってしまってね。
試すようなことをしてしまったの。本当にごめんなさい」
「そんな……」
「でも、ダメもとで誘ってよかった。
こんな落ち着いた可愛らしい貴女(ひと)とだなんて、
ほんとに……」
白神さんは私の方に首をかしげて可愛らしく微笑んだ。そして、
「どうぞ」
と手を挙げて私たちにイスを勧めてきた。
彼と視線を合わせようと覗き込んだが俯き加減で硬い表情をしている。
肘をつかんで軽く引っ張るとやっとこちらに意識を向けてきた。
「ねえ……
いつからなの?」
話しかけながら再び手でイスを勧められる。
「それぐらい教えてくれてもいいじゃない?
さっきから、あなたらしからぬ空気感だし、
本当に特別な貴女(ひと)なのよね?」
大希さんに投げかける言葉が少し柔らかくなったような気がした。
うちを予約すると聞いてとても楽しみにしていたのよ。
でも、やっぱりっていうか急遽キャンセルになって……」
「……すみません」
「いえいえ。まあ、それは仕方がなかったのでしょう?」
「まあ……」
私はそもそもいつから予約したのかすら聞いていない。
「別に責めるつもりではないから。
ただ、直前になってこんな意地悪なおばさんには
やっぱり会わせたくないと思ったのかなと
変に勘ぐってしまってね。
試すようなことをしてしまったの。本当にごめんなさい」
「そんな……」
「でも、ダメもとで誘ってよかった。
こんな落ち着いた可愛らしい貴女(ひと)とだなんて、
ほんとに……」
白神さんは私の方に首をかしげて可愛らしく微笑んだ。そして、
「どうぞ」
と手を挙げて私たちにイスを勧めてきた。
彼と視線を合わせようと覗き込んだが俯き加減で硬い表情をしている。
肘をつかんで軽く引っ張るとやっとこちらに意識を向けてきた。
「ねえ……
いつからなの?」
話しかけながら再び手でイスを勧められる。
「それぐらい教えてくれてもいいじゃない?
さっきから、あなたらしからぬ空気感だし、
本当に特別な貴女(ひと)なのよね?」
大希さんに投げかける言葉が少し柔らかくなったような気がした。