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揺れる恋 めぐる愛
第15章 悪運と悪運
「先輩のデスクに手続きの書類が

回ってきたのを見て知ったんだけど

こんな時期に珍しいよね。

でも有休がマックス残ってるらしいから

それ全部消化して退職はほぼ年度末なんだけどさ……」

そうだ、美咲は労務だからそんなことを知ってるんだ。

それより……

私は何も聞いていない。

何かあったんだろうか?

身体から血の気が引いていった。

駅の入り口が見えてきて、

電光掲示板に次の列車の表示が見える。

「あっ、なんとか間に合いそう」

美咲が一足早く改札を通り抜けた。こちらにチラリと振り向くと

「ののかは上りだよね。私は反対だから……」

「連絡待ってるよ。泊りでゆっくりDVDでもみようよ。

じゃ、来週」

手を振って……

私はその場で立ち止まった。

周りの音や寒さがわからない。

突然後ろから衝撃を受ける。

誰かが歩いてきて、肩にあたったみたいだ。

「ごめんなさい……」

知らない人がこちらをまじまじと見て、

怪訝な顔をしながら通り過ぎる……


私はあわててバッグから携帯を取り出した。

少し視界が霞んできて、震える手で

ボタンをなんとか押して、耳元に当てる。


しばらくの沈黙が……

怖い。
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