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揺れる恋 めぐる愛
第15章 悪運と悪運
目覚めると…

大希さんはすでに身支度を澄ませ、私の傍らに座っていた。


「おはよう。眠れたか?」

眠気眼でコクリとうなずく。頭を撫でられながら、

「起きれるか?一度家に帰るだろう?送っていく……」

それだけ言うと離れていった。


あと2日……

なんとか頑張れそうだった。


そして、1週間なんとかやりきった。

エレベーターを降り、ホールを歩いていると誰かが声をかけてきた。

「ののか!!今上がり?!」

「うん」

「じゃ、駅までだけでも一緒に帰らない?」

美咲だ。

「そうね」

私たちは横並びで歩調を合わせる。

「実はね、次の電車逃したら、30分ないから速足でもいい?」

「大丈夫だよ」

美咲の歩調は速かった。

追いつこうとしても今週の疲れではなかなか厳しい。

「そういえばさ……

営業の佐々木係長って知ってたっけ?

研修の時に関わりあった??」

「うん。一応……」

「私もね。研修の時だけだったんだけど……

それが突然消えちゃったみたいなんだって」

「……」

誰が消えた?なんで??どうして???

この前会った……

私の思考を乱すように早口で言葉が飛んでくる。
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