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揺れる恋 めぐる愛
第2章 日常と非日常
「ごちそうさまでした」
手を合わせてきれいな所作で食事を終える。
「お水もらってもいい?」
「うん」
先輩は私から水の入ったコップを受け取ると、荷物をごそごそ探す。
「薬?」
「……うん。この頃疲れてるのか、少し体調がすぐれなくって…」
先輩はあまり病院好きではない。
その先輩が薬を飲むなんて……
相当悪いのだろう。
そんな中、わざわざ来てくれたと思うと申し訳なかった。
「大丈夫?」
「うん。そんなに大したことはないから……」
長いきれいな指で薬を摘まみ飲み、水で流し込む。
「あぁ~、そうだ。忘れないうちに……」
そう言いながら、先輩は窓辺に置いた大きな荷物を引き寄せ、
中身を掻き回す。
私は食器をシンクに片づけながら
「何?」
と聞いた。
「うん、前に欲しいって言ってたもの。やっと見つけたから……
それもあったから、顔だけでも見て渡せたらと思ってね」
鞄の中から、何やら引きだしてテーブルの上に置く。
私はシンクで洗い物をして食器を拭き終わると、
テーブルの前に戻ってくる。
そこには長方形の平らなものが置かれていた?
「何だっけ?」
「本当に覚えてないの?」
「う――ん。わかんない」
「じゃ、どうぞ」
先輩は私の方へそれを差し出した。私は丁寧に包み紙を開ける。
手を合わせてきれいな所作で食事を終える。
「お水もらってもいい?」
「うん」
先輩は私から水の入ったコップを受け取ると、荷物をごそごそ探す。
「薬?」
「……うん。この頃疲れてるのか、少し体調がすぐれなくって…」
先輩はあまり病院好きではない。
その先輩が薬を飲むなんて……
相当悪いのだろう。
そんな中、わざわざ来てくれたと思うと申し訳なかった。
「大丈夫?」
「うん。そんなに大したことはないから……」
長いきれいな指で薬を摘まみ飲み、水で流し込む。
「あぁ~、そうだ。忘れないうちに……」
そう言いながら、先輩は窓辺に置いた大きな荷物を引き寄せ、
中身を掻き回す。
私は食器をシンクに片づけながら
「何?」
と聞いた。
「うん、前に欲しいって言ってたもの。やっと見つけたから……
それもあったから、顔だけでも見て渡せたらと思ってね」
鞄の中から、何やら引きだしてテーブルの上に置く。
私はシンクで洗い物をして食器を拭き終わると、
テーブルの前に戻ってくる。
そこには長方形の平らなものが置かれていた?
「何だっけ?」
「本当に覚えてないの?」
「う――ん。わかんない」
「じゃ、どうぞ」
先輩は私の方へそれを差し出した。私は丁寧に包み紙を開ける。