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揺れる恋 めぐる愛
第3章 理解と誤解
冷凍庫を開けたまま、中からアイスを3つ取りだし、

1つ目の個別包装を破って口に入れる。

アイスなんて……

久しぶりだった。


口に頬張ると冷たさと甘さにびっくりして、目が覚めるような気がした。

2つ目は、体温がまだ高いせいなのかあっという間になくなった。

最後の一つは、口の中に主任への気持ちが広がったように……

甘く苦く溶けた。


それから常備していたミネラルウォーターを一口飲み、

残ったペットボトルを持ち立ち上がった。

まだ若干くらくらする。よろめきながら歩いてベッドに戻る前……

彷徨い吸い寄せられるように、そこにたどり着いてしまう。

この人がこんな柄でもないことをするから悪いのよ。

私は名残惜しむようにいったん幼い寝顔に目を止め、

触れない距離で隣に腰を下ろす。


毛布を頭から被り、目を細めてその寝顔をじっと見つめた。

この人はいったい私をどうしたいのだろう……

先輩のいる私にとって、この人は

忌々しい以外の何者にも成り得ないのに……

そんなことを考えていたら、睡魔が襲う……


私はその寝顔を目に焼き付けて、温かい毛布に包まれながら

もう一度眠りに堕ちた。
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