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揺れる恋 めぐる愛
第3章 理解と誤解
しばらく見ていると、上から声が降ってきた。
「何か食べる?夕食は済ましてきたんだったよね」
「うん。あまり遅い時間に食べると調子が悪くなるので、
来る前に食べてきてしまいました」
「いいよ。野乃花のペースで無理しないで。ただ…
少しだけ付き合ってくれる?」
「はい。用意しましょうか?」
「大丈夫。そのくらいなら、僕でもできるから……」
先輩はキッチンでごそごそして、
こちらのテーブルの上に次々と運んでくる。
「これ、安いんだけど結構飲みやすくて、いけたから」
と私には白ワインを出す。
自分はノンアルコールビール。
それぞれをグラスにお互いが注ぎ合って、乾杯をした。
「お帰り、ののか」
先輩が目を細めて、私を見つめた。そしてため息をつく。
「やっぱり、僕の家にいる野乃花を見るとホッとする。
先週は本当にごめんね。もう大丈夫なの?」
「うん。少しだるいけど、もう大丈夫」
「そう、よかった」
私はワインを少し含みながら、適当に食べ物を口に運んだ。
先輩のしぐさを綺麗だと思いながら……
私と先輩の間に流れるのは、オルゴール音楽のような時間。
同じ音色が重なり合い曲を奏でる。心地よさと穏やかさに包まれる。
曲調に波があっても振れ幅は小さい。
「何か食べる?夕食は済ましてきたんだったよね」
「うん。あまり遅い時間に食べると調子が悪くなるので、
来る前に食べてきてしまいました」
「いいよ。野乃花のペースで無理しないで。ただ…
少しだけ付き合ってくれる?」
「はい。用意しましょうか?」
「大丈夫。そのくらいなら、僕でもできるから……」
先輩はキッチンでごそごそして、
こちらのテーブルの上に次々と運んでくる。
「これ、安いんだけど結構飲みやすくて、いけたから」
と私には白ワインを出す。
自分はノンアルコールビール。
それぞれをグラスにお互いが注ぎ合って、乾杯をした。
「お帰り、ののか」
先輩が目を細めて、私を見つめた。そしてため息をつく。
「やっぱり、僕の家にいる野乃花を見るとホッとする。
先週は本当にごめんね。もう大丈夫なの?」
「うん。少しだるいけど、もう大丈夫」
「そう、よかった」
私はワインを少し含みながら、適当に食べ物を口に運んだ。
先輩のしぐさを綺麗だと思いながら……
私と先輩の間に流れるのは、オルゴール音楽のような時間。
同じ音色が重なり合い曲を奏でる。心地よさと穏やかさに包まれる。
曲調に波があっても振れ幅は小さい。