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揺れる恋 めぐる愛
第3章 理解と誤解
先輩がうちに来てから2か月……

研修が終わってから、週に2、3回はメールをした。

週末には電話で話したりもした。


体調の悪かった先週……

先輩は突然出張に行っていて、だいぶ良くなった時に電話で話して、

「何もできずにごめんね」

と何度も謝ってくれた。


メールや電話をするのが苦手な私にしては、

よく連絡を取った方だと思っていたし、

私をよく知っている先輩も、今までより接触する機会を

増やした私の努力を喜んでくれていた。


ただ学生の時よりどうしても一緒にいる時間が極限に少ない。

私と離れて数か月先輩は何か変わったのだろうか?

私も何かが変わっただろうか?

私と先輩との関係は?

どのように遠距離を両立したら上手くいくのだろうか?


夜中にくすぐったくて目が覚めた。

先輩に優しく背中から包まれるように抱きしめられて、

顎が頭の上に乗る。

「のの」

上から耳をくすぐる暖かな言葉。手は髪を撫でる。

「どうしたら、ののが僕の所に戻ってくる?

どうしたら、ののは僕のものになる?」

甘い言葉に含まれる……

残酷な色。

「私はいつでも先輩の所に戻ってくるよ。

私は先輩の……

蓮さんのものにしかならないよ」
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