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揺れる恋 めぐる愛
第4章 愛しさと切なさ
鞄に収めたソレで心が満たされ、軽やかにドアを引いて店を出た。
「何をしていたんだ?」
歩いていた背後から聞こえるその声に、足を止めた。
振り向くこともなく、首を左右に振る。
ため息しか出ない。
せっかく……
なのに。ほら、だってまた……
「主任、ほんとうにどうして……」
彼は意地悪く微笑みながら、私の横に並んだ。
「ちょっとこいよ」
関わって欲しくなくて唐突に歩き始め歩調を速めた。
でもこの男が逃がしてくれるはずもなく……
程なく横並びになる。歩き続けながら
「つきあえ」
そう言って、漆黒の瞳で見つめてくる。
この人は、私が断らないと思っている。
どうして、そんな自信があるんだろう?
こっちの気持ちや都合は本当に関係ない。
私はこの瞳に……
この纏う憂いにいつもいつも揺さぶられてしまう。
「どこに?」
「黙ってついてこい」
「だから……」
「ついてくればわかる」
主任は私の手を強引に握って、方向転換してどこかに向かって歩き始める。
その手が触れるとき、やはりあの違和感に襲われた。
結局私は主任について行き、
コインパーキングに止めてあった車に乗せられた。
車はしばらく静かに走り、
いつしかとても見慣れたような景色のなかにある駐車場にたどりつく。
そこは郊外にあるショッピングセンターだった。
「何をしていたんだ?」
歩いていた背後から聞こえるその声に、足を止めた。
振り向くこともなく、首を左右に振る。
ため息しか出ない。
せっかく……
なのに。ほら、だってまた……
「主任、ほんとうにどうして……」
彼は意地悪く微笑みながら、私の横に並んだ。
「ちょっとこいよ」
関わって欲しくなくて唐突に歩き始め歩調を速めた。
でもこの男が逃がしてくれるはずもなく……
程なく横並びになる。歩き続けながら
「つきあえ」
そう言って、漆黒の瞳で見つめてくる。
この人は、私が断らないと思っている。
どうして、そんな自信があるんだろう?
こっちの気持ちや都合は本当に関係ない。
私はこの瞳に……
この纏う憂いにいつもいつも揺さぶられてしまう。
「どこに?」
「黙ってついてこい」
「だから……」
「ついてくればわかる」
主任は私の手を強引に握って、方向転換してどこかに向かって歩き始める。
その手が触れるとき、やはりあの違和感に襲われた。
結局私は主任について行き、
コインパーキングに止めてあった車に乗せられた。
車はしばらく静かに走り、
いつしかとても見慣れたような景色のなかにある駐車場にたどりつく。
そこは郊外にあるショッピングセンターだった。