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揺れる恋 めぐる愛
第1章 躰と心
そんなことを何度か繰り返し……

二人のだけ時間を過ごすにつれお互いの関係が微妙に……

微妙に変化していく。

すでにその時、私は何らかの思惑にはまっていたのかもしれない…


その日も週末で外回りの日だった。今日も主任は精力的に営業先を回った。

私も最初の頃と比べれば自分がどう立ち回ればいいのか

分かってきていたので、

こうやって主任と出かけるのは苦痛ではなくなっていた。


今はこれが研修だと、割り切ることができるようになっていた。

ただ、営業は所詮成績によって全てが決まる。

そういう毎日が競争のような職場は私には向いていない。

人と関わることは、決して嫌いではなかったけど……

それでも長期間は無理だろうと経験して改めて思っていた。


営業先に行ったまま直帰することになっていた私達は、

夕方6時過ぎ全ての仕事を終え、

会社に連絡をして主任の車で顧客先を後にした。


結構こういうことはあり、今日も電車で帰ろうと思っていたので、

主任にお願いして、営業先から最寄駅まで送ってもらう。


しかし……

私の乗る路線は人身事故の影響で電車が止まり、

復旧のめどが立たなかった。


「藤木君……

車で送ろうか?」

いつもなら、電車を待つはずなのに何の気の緩みなのか……

そのまま車で送ってもらうことにしてしまった。
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