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揺れる恋 めぐる愛
第4章 愛しさと切なさ
「お前はあの時も、今も全力で拒否しているのか……
してないだろ?
臆病で頑ななお前の顔を上げさせるには……
前に向かせるには……
多少強引なのは必要悪なんだよ」
そう言いながらこちらに擦り寄って来て、私の腰に腕を回してきた。
その次……
予想通り強引にぐいと抱き寄せた。
私は条件反射で身構えたけれど触れた温もりから
いつも感じる刺激的な違和感が……
ない。
え?
えっ?????
拍子抜けするほど何も感じない……
何が起きたのかわからなかった。
目を見開いていつもとは違う理解できない状況に固まっていると、
主任の瞳も……
同じように開いたまま私を見つめていた。
お互いに視線と温もりが幾重にも絡まり合って……
主任が腰に回した掌に一層力が籠る。
変に意識すると躰が強張ってびくんと震えた。
それでも……
いつもの衝撃は感じない。
どうしたの?
どうしてなの??
訳が分からないままに放心状態の私の顔をゆっくりと覗き込み
柔らかい笑みを浮かべ……
正面から優しく抱きしめた。
うなじに埋まる主任のあごひげがくすぐったい。
この人に大切なモノのように抱きしめられるのは初めてなのかもしれない……
温もりに囲われて、込み上げてきて涙が一滴だけ零れた。
してないだろ?
臆病で頑ななお前の顔を上げさせるには……
前に向かせるには……
多少強引なのは必要悪なんだよ」
そう言いながらこちらに擦り寄って来て、私の腰に腕を回してきた。
その次……
予想通り強引にぐいと抱き寄せた。
私は条件反射で身構えたけれど触れた温もりから
いつも感じる刺激的な違和感が……
ない。
え?
えっ?????
拍子抜けするほど何も感じない……
何が起きたのかわからなかった。
目を見開いていつもとは違う理解できない状況に固まっていると、
主任の瞳も……
同じように開いたまま私を見つめていた。
お互いに視線と温もりが幾重にも絡まり合って……
主任が腰に回した掌に一層力が籠る。
変に意識すると躰が強張ってびくんと震えた。
それでも……
いつもの衝撃は感じない。
どうしたの?
どうしてなの??
訳が分からないままに放心状態の私の顔をゆっくりと覗き込み
柔らかい笑みを浮かべ……
正面から優しく抱きしめた。
うなじに埋まる主任のあごひげがくすぐったい。
この人に大切なモノのように抱きしめられるのは初めてなのかもしれない……
温もりに囲われて、込み上げてきて涙が一滴だけ零れた。