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揺れる恋 めぐる愛
第5章 光明と暗黒
今悩むのはやめよう……

そう思い直して身支度をし、新幹線に乗るつもりの用意も全部を済ませ

開店時間に合わせてショッピングモールに行った。


この前買った万年筆は素敵だったけれど……

でももっと身近なプレゼントも送りたいと思ったからだ。

できるだけ毎日使ってもらえて、その度に私を思い出してほしくて……

それに見合うものをと色々なモノを見て回った。

その間、携帯を常に手に持ちずっと気にしていたが……

メールはなかった。


白を基調とした皮の手袋を見た時……

車でつけていたのを思い出した。

手に取ると、柔らかくてシンプルなデザインがしっくりかなと思った。

喜んでくれるといいな……

それに決め、ラッピングしてもらった。


この前のメールでは[夜に食事を……]

と言っていたので、昼食を軽く取りとりあえず新幹線に乗った。

少しでも……

近くで待ちたかった。


先輩に会いたい。会って、この前拒絶したことを謝りたい。

謝って、どうすればこれから先輩との未来を共に歩むことができるのか……

一緒に考えたい。

先輩とこれからも……

そんな祈るような思いを持つ反面、

この前主任をはっきりと拒絶できなかったという事実が

重い澱のように心の奥に燻っていた。


[話はメールで済ますことではないから直接させてほしい]

という先輩の言葉も引っかかっていた。
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