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揺れる恋 めぐる愛
第5章 光明と暗黒
正月休みが終わり、また仕事が始まった……

休みの間私はただひたすらに悶々と考え続けた。


せっかく勇気を振り絞ってしてくれたプロポーズを拒絶し逃げる女を、

果たして先輩は将来を共にするパートナーとして

欲してくれるのだろうか?

ここぞという時に自分の我がままを通し切り、考えを主張して

拒否するなんて……

あの時点で私は落第してしまったのだろうか?

だから別れ話をしようとして……

忙しさに面倒になってしまったのだろうか?

連絡さえ断ってしまえば自然消滅する距離……

もうこれで全ておしまい、ジ・エンドなのだろうか?

こんなふうに、考えれば考える程どうしても前向きになれなくって

何もする気になれなかった。


それでも仕事が始まると身体を引きずるようにして仕事に行った。

学生じゃない。気分で授業をさぼるのとは……

訳が違う。


そしてその週末の金曜日、私はどうしても先輩が気になり、

いても立ってもいられなくなり、仕事の帰りにそのまま新幹線に飛び乗り

先輩のアパートまで直接行った。


しかし……

暗闇の中タクシーで着いた部屋のドアには……

入居者募集中の紙が貼られていた。

慌てて携帯を取り出し、電話をかけても……

やっぱり繋がらなかった。
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