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喪われた記憶
第9章 同棲宣言



『裏切られても俺は今もまだお前の事が好きなんだよっ。

ずっと帰ってきてくれると信じてた。

けど、戻ってきてはくれなかった…

苦しかったっ…ずっと…!

会いたくてたまらなかった…っ!』



その瞳から流れ落ちる一滴の雫。



それを見た時…



本当に衝動的に…



席を立って彼を抱き締めていた。



私に言えることなんて何もない。



私にはその記憶すらないのだから。



なぜかは分からない。



でも、私が今彼に言えることは……








「私、しばらくあなたと一緒に居ようと思います。」














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