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喪われた記憶
第11章 清白家
リビングへ行くと、夏恋と紫苑がソファーに座っていた。
「………?」
紫苑の表情はどこか暗くて…
床を見ているけどその目は何も見ていない。
「……紫苑?」
『あっ…?…終わったの?』
「…いや…これから。」
『…そっか。俺やっぱりいないほうがいいかな?』
「ううん……いてくれた方が嬉しい。」
『ん。分かった。』
軽く会話を終えると、叔母さん達が入ってきた。
『りーちゃん、話って―――』
叔母さんの声が止まる。
視線の先には紫苑。
『どうした、いきなり止まるんじゃないよ』
そう叔母さんを注意した叔父さんも次の瞬間止まった。
『りーちゃん、話ってまさか…!』