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喪われた記憶
第12章 月琴の過去
「やめてっっ……!」
そう叫んだ瞬間、二人の動きが止まった。
『………夏恋!!』
りーちゃんが目を見開く。
『来ちゃダメだよっ……逃げてっ…きゃぁっ……』
りーちゃんはお父さんに突き飛ばされた。
そして、お父さんが私に向かってくる。
いや、違う。
この男の人は誰?
お父さんはどこに行ったの?
ねぇ………
振りかざされるナイフ。
「…お父さん……やめてっ………」
そして―――
――――ザシュッ……
『夏恋には手を出さないで…!!』