この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
喪われた記憶
第12章 月琴の過去
連れて来られたのは公園。
もっと小さい頃、二人でよく来ていた。
『…あのね、夏恋。
私には好きな人がいるんだよ。』
びっくりした。
「えっ!……誰っ?」
『夏恋は知らないよ~。
学校の先輩なの。
私はその人が好きで、その人も私のことを好きって言ってくれたの。』
「じゃあ…彼氏さんだね!?」
『うん。
かっこよくて優しくて…
時々性格が変わって……
でも、すごくいい人。』
私はその時にしたりーちゃんの表情は初めて見た。
ほっぺが赤くて…
恥ずかしそうだけど
どこか嬉しそうで………
私もすごく嬉しくなった。