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喪われた記憶
第12章 月琴の過去
そんなことが毎日続いた。
お父さんにめちゃくちゃにされていくりーちゃん。
助けようとしたけど…私に何ができるの?
そんな私にりーちゃんは
『…夏恋は暫くここを離れたほうがいいよ。
おじいちゃんとおばあちゃんの家に行ってきな。』
そう言った。
もちろん私は反対した。
「ダメだよっ……りーちゃんが壊れちゃうっ!!
なのにっ…なこ…何もできなくてっ…」
その瞬間ふわりと抱きしめられる。
『大丈夫。
…私はまだ大丈夫だから。ね?
ほら泣かないでよ。
いいこと教えてあげる。』
「え…?」
そう言うと、りーちゃんは私を連れて外へ出た。