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喪われた記憶
第13章 新しい生活



でも、その腕をぐいっと掴まれ。

バランスを崩して泡で滑り、

膝から落ちかけた。



「…きゃあっ!」


『…ちゃんと掴まってろよ』



再び、膝の上に座らされる。

そして今度はその手が足を洗い始める。



「擽ったい……っ」


『ちゃんと洗わなきゃ、だろ?』



身を捩って抵抗すると、

紫苑が足から手を離して

お腹に手を回してきた。

そして、彼の方へぐっ、と引き寄せられる。



『…分かるか?』


「………っ」



腰に違和感を感じている。

それは、さっきよりも

格段に硬くて熱くて―――

それに大きい……



『月琴のせいなんだけどな。』


「………」


『なあ?』


「………あぁっ!」



再び足に戻されていた手は

私の下腹部を刺激した。



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