この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
喪われた記憶
第14章 恋敵?
思わず硬直する私。
スーツ姿……。
見たことはあるけど、
それは朝見送る時くらいだから。
仕事帰りはほとんど見ない。
朝のピシッと感が抜けて、
ちょっと(じゃないけど)色気が出ている気がする。
「…あ、今日は
『私はいいので、二人で帰ってください!』
言いかけた私を瀬奈ちゃんが遮る。
『いいの?ごめんね。』
『全然大丈夫です!
事情聴取は明日月琴にしますから〜』
あはは、と笑い合う二人。
私は思考が追いついていかない。
まだ紫苑が目の前にいることにも混乱している。