この作品は18歳未満閲覧禁止です
喪われた記憶
第16章 忍び寄る影
____________________
「ありがと…。」
『ほんとに一人で行くのか?
危ないだろ?』
「………………。」
『俺が車で送って行ってあげるよ?』
「……誰のせいだと思ってるの?」
最近よく紫苑は車で私のことを送ってくれる。
正しく言えば送ろうとしてくる。
私がいいから、と言っても
『いいや、俺が送る。
しっかり見届けて安全を確認したい。』
の一点張り。
それでも断った時には……
無理矢理動けないようにされる…って訳。