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喪われた記憶
第19章 刻み始めた時





そこには……





「……………!!」





月琴はいなかった。





しかし、それ以上に荒らされている自室に衝撃を受けた。





「何だよこれ……何があったんだよ」





まさか泥棒でも入ったのか。



月琴は誘拐されたのではないか。



違うと分かっていながら考えを巡らせる。




とりあえず、何も盗まれていないかを確認する。





荒らされたのはクローゼットだけのようだ。








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