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喪われた記憶
第19章 刻み始めた時




リビングにはいない。




それから手も洗わずにあちこちの部屋を探す。




洗面所…



風呂場…



月琴の部屋…





「…どこにいるんだよっ」





そして最後は寝室…つまり俺の部屋。






心臓が嫌な音を立てる。



月琴が本当にいなかったら……



開けたいけど開けたくない…




それでも手は動いていた。






…カチャ





「………月琴?」











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