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喪われた記憶
第19章 刻み始めた時




もう、嫌なんだ。



あんな思いをするのは……






握りしめていた手紙を机に置く。



そして俺は月琴の部屋へ入る。







部屋を見渡すが、ほとんど何もない。



完全に出ていくつもりだったらしい。




クローゼットを開ける。



この中はそのままか……



少し期待して引き出しを開けていく。




1段目…何もなし


2段目も……ないか。


最後……は……





あ……








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