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喪われた記憶
第20章 檻の中





散歩といえど、外に出るわけじゃない。


家の中を徘徊するだけなのだけれど、


今の私にその姿勢は厳しかった。




「………っ」




『…何してる?早く進め』




「…っ……無理ですっ…」




『主人に楯突くのか?
 これは罰だぞ。
 ちゃんと受け入れんかっ!』




―――バシッ




「……あぐぅっ…!!」




お尻に鞭が放たれた。


ヒリヒリする。




『月琴…自分の立場をわきまえろ』




「…っ…はい…ご主人様……」












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