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喪われた記憶
第23章 絶望の時





こんなところにはいられない。




本当に全てが終わってしまう。




私は鉛のように思い体を必死に動かして




風呂場へ走った。








「…いやっ……いやあっ…んっ……!」





シャワーを当てながら中から必死に掻きだす。





「…うぅっ……いやだッ……お願い……」




どんなに掻きだしても途切れない白いそれは



私に“絶望”と言う名の種を植えつけた。








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