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喪われた記憶
第27章 蘇った記憶
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病院にいたらしい私達は
体調が万全になったので帰ることにした。
「本当に…すみませんでした……っ」
『いいのよ、無事だったんだから』
『こっちこそ気づいてやれなくて…すまなかったな』
『りーちゃんのばかぁぁ…』
「夏恋……ごめんねっ」
退院を期に、家族が会いに来てくれた。
私は合わせる顔がなかったのだけれど、
紫苑が会ったほうがいいと言ってくれて
それに従うことにした。
『紫苑さん……ちゃんと約束果たしてくれましたね』
『あぁ…でも』
『充分だ…君はよくやってくれたじゃないか』
『そうよ…あなたがいなかったら
月琴はここには居ないのよ』