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喪われた記憶
第27章 蘇った記憶
そう言われても紫苑は
目を伏せたまま、
悲しそうな顔をしている。
そんな彼に夏恋が
『ねぇ…紫苑さん、これからも……
りーちゃんのこと守ってくれるんですよね?』
「『……!』」
『そうね…ずっと月琴のそばにいてくれたら
私達も安心だわ』
『…そうだな。』
三人の話が思わぬ方向へ走り始めた。
それに伴い
紫苑の耳が赤く染まっていく。
もちろん私も…顔が熱くなってきた。
「………………っそれ」
『こ〜んな美男美女が我が子だなんて
この歳でキュンキュンしちゃうわぁ♪』
『私も、兄弟が増えて嬉しいな~♪』
『…………そうだな。』
さっきよりも沈黙が長引いた
叔父さんには目もくれず、
目の前の二人は盛り上がっていく。