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喪われた記憶
第27章 蘇った記憶
人もってことは……
「紫苑…なんだね…っ
前にも私を
助けてくれたのは」
『うん』
頭を引き寄せられて
紫苑の肩へと誘導される。
『ほんと凄いよな…
偶然が重なり過ぎだ。
ずっと前に月琴に会ってたなんて』
「何となく
そんな気はしてたけど…
やっぱり驚いちゃうね」
『もはや運命だな』
「運命か……何か良いね。」
―――ピュルルルルルルルル…
―――ドーン……!
色とりどりの光が空に放たれた。
「あ…花火!」
『じゃ、行くか』
「うんっ」
ぎゅっと手を繋いで、
私達は河原に出ていった。