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喪われた記憶
第6章 一日中…



『…ろ……』




「…助けて…誰か…」




『おい!起きろ!』




「…!!!」






夢だったんだ…



よかった…




『…ほら、拭けよ。』




男がティッシュを渡してくる。



私はどうやら泣いていたみたいで……




「あ、ありがとうござい…ます」




そう言うと、男が振り返った。




その顔を見て…



鼻をかむ途中だった私は固まった。







……まさか、私を昨日誘拐した男なの!?



 






―――すっごい整ってる…!








不覚にも、見惚れてしまった……。














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