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喪われた記憶
第9章 同棲宣言



『…昨日はごめん。

本当はあんな事するつもりじゃなかったんだ。』



謝られてちょっと驚いた。



「…いえ。もう過ぎたことですから。

それより…あなたはなぜ私をここに?

昨夜は気分だなんて仰ってましたけど。

ちゃんと理由があるんですよね。」



今ならちゃんと答えてくれる。


そう思った。



『…答える前にひとつ聞いていいかな?』



「…? はい。」



『君…俺に見覚えない?』





……………………。







「…へっ?」







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