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第2章 澪

　当時の私は、進学校と呼ばれる私立高校を受験し、合格したばかり。

　家庭環境は、父は薬剤師、母は看護師。
両親共働きで仕事で家を空ける事が多かった。
兄は医大を卒業し、研修医となり実家を出ていた。

　高校進学のお祝いに自分専用のノートパソコンを買って貰う。
あくまでも、勉強の時の調べものなどに使う事を目的とされ与えられたものだが、それは建前に過ぎない。
側から見たら恵まれた家庭で育っている。
誰からも干渉されず、自分の欲望を果たす時間も大いに作れた。


　私はこのパソコンを使い、ブログを立ち上げる。
パスワードも自分で設定し、両親には分からないようにした。

　万が一の為に、自撮りしたものを保存するファイルには、大学受験対策 英文法などとファイル名を付けた。


　私の表向きの顔は勉強の出来る優等生。
趣味を充実させる為には、両親の期待も裏切らない。

　ちゃんと勉強をして、成績優秀の私を維持し、尚且つ品行方正の娘を演じる。


　だからこそ、裏の顔も必要なんだ。



　私が私である為に