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PINK
第9章 初めての‥‥
そんな私が憧れのセックスを知るのは、そんなに遠い話ではなかった。
カオスとの約束まで時間はたっぷりあった。
月見里は妄想のオナニー要員に過ぎない。
私の現実も優等生の仮面を被ったセックスをしたい女子高生に過ぎない。
それは誘惑の多い夏休みに訪れた。
いい大学に行きたければ、それなりの塾を選んで夏期講習を受ける。
つまらない夏休みを、刺激的な夏休みにしてくれたのが、たまたま同じ塾の夏期講習を受けに来ていた他校生で同い年の優希だった。
少し不良っぽい外見の彼が、この夏期講習を受けるのは意外な感じはしたが人は外見で判断してはいけない。
話してみると気さくな感じで、笑わないと怖いルックス。
でも、笑った顔はドキッとするほど爽やかで知的な雰囲気すら漂わせた。
後々知った事だが、優希は菱野グループの御曹司だった。
菱野グループと言えばリゾート開発会社の大手企業。
菱野優希に夏期講習の帰り道に声を掛けらた。
リアルな私はどちらかと言うと地味系女子。
そんな私に彼が声が掛かるのは意外だった。
密かに喜び、期待し、有頂天になったのは言うまでもあるまい。