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~花の玉手匣~
第1章  皇子の名

皇帝の御子には専属の乳母が当てられるのが古来よりのしきたりである。

当然、玉蘭が産んだ皇子にも選りすぐりの乳母が三人、“掌侍”待遇で付いている。

母妃が直接、乳を与え育てた先例がないわけではない。

しかしそれらはすべて、末端の側室が産んだ末端の皇子・皇女たち。皇位継承権から遠く離れ、長じて後は臣籍に降った人々ばかりである。

玉蘭は頭を横に振った。

どんなに小さなことでも、我が子の皇位継承に差し障りかねない口実を作りたくはなかった。

胸が痛む。

普通なら、普通の母親が、普通の感情として、普通にできること――

それを普通にできない道を選んだのは、他ならぬ自分だ。



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