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~花の玉手匣~
第2章  星降る夜のわがまま姫

玉蘭は、ちらりちらりと呂栢の顔をうかがった。

20年以上も後宮勤めをしている古株内官の彼なら、なにか特例の抜け道的な方法を知っているのではないか…という期待をこめて――

呂栢は困ったような苦笑を浮かべていた。

それでも何かを思案し、やがて

「では…、どうか准后さまは何も知らないふりをなさってくださいませ」

声をひそめ、玉蘭に計画を耳打ちした。



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