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堕散る(おちる)
第24章 step24十八段目…春
ハルトの列の卵を集めながら、ハルトの様子を見ていると、あちこちの鶏の尾っぽを忙しなく眺めている。
そして肝心な産卵シーンを見逃しているのだ。
「ハルト、鶏は卵を産む直前、食べなくなって動かなくなるんですよ。
たぶんこの鶏などもう少しじゃないでしょうか。」
「どれどれ」
ハルトが手を差し入れようとするので止める。
「鶏も、敏感になってるから、静かに…」
少し殻が見えるのを待ってハルトがそぅっと手を差し出した。
ポトッ…
手のひらに卵が落ちた時のハルトの顔は子供のように破顔していた。
「温かい…凄いな産みたて卵た。」
それからはコツを得たようで、自分でキャッチしては喜んでいた。
ワタシも自分の列に戻って取っていく。
「こいつ2個目を産んだよ、女将さん1日何個産むんだ?」
「大概1個ですが2個産むものも居ますよ。」
「へ〜、あっこいつら卵を踏んじまってる。」
「あ、ハルトさん、そこより奥の卵は取ってはいけないんです。」
「なんで?皆卵踏んじまってる。」
女将さんは慌ててハルトの元に行くので、ワタシも着いていく。
そして肝心な産卵シーンを見逃しているのだ。
「ハルト、鶏は卵を産む直前、食べなくなって動かなくなるんですよ。
たぶんこの鶏などもう少しじゃないでしょうか。」
「どれどれ」
ハルトが手を差し入れようとするので止める。
「鶏も、敏感になってるから、静かに…」
少し殻が見えるのを待ってハルトがそぅっと手を差し出した。
ポトッ…
手のひらに卵が落ちた時のハルトの顔は子供のように破顔していた。
「温かい…凄いな産みたて卵た。」
それからはコツを得たようで、自分でキャッチしては喜んでいた。
ワタシも自分の列に戻って取っていく。
「こいつ2個目を産んだよ、女将さん1日何個産むんだ?」
「大概1個ですが2個産むものも居ますよ。」
「へ〜、あっこいつら卵を踏んじまってる。」
「あ、ハルトさん、そこより奥の卵は取ってはいけないんです。」
「なんで?皆卵踏んじまってる。」
女将さんは慌ててハルトの元に行くので、ワタシも着いていく。