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堕散る(おちる)
第27章 step27 二十一段目…初夏
「でもね、それだけの人だから、少し強引なところもあるんじゃないかしら、
突っ走るからやってこれたというか…

あなたは、彼しか見てないし見えないんじゃないのかな?

本当に彼でいいのか…
他を知らないから、じゃなくて、
彼についていくというのが人生の選択でいいのかってこと、」

「お母さん、ワタシ、ハルトが好きなの、愛してるの…大事なの…
ハルトと一緒に居たいし、ハルトもそう思ってくれてる。」

「そういうところが、まだ子供ね。
おもちゃやままごとじゃないのよ?結婚って…
それに結婚にこだわっていないって、
結婚する気がないのかもしれないじゃない。

恋愛としては認めるけど、ハルトさんで人生の全てを決めるってことになるのよ?」

「ワタシにはハルトしかいない。」

「そうね…今は何を言っても無駄ね。
でも私もそうだった。
会社に入って指導係だったお父さんに出会って、お父さんが全てだった。

だからプロポーズされるままに結婚したわ。

最初は幸せだった。
あなたが生まれてしばらくして、仕事が忙しくなったの…」
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