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堕散る(おちる)
第12章 step12六段目…視覚(5)
黒人男性が私に何か話してくるが言葉が通じない。

返事も出来ぬまま、いきなりアタシの手を引き立たされる。

そして、アタシの手首を引っ張り、男性器に触らせようとしているのだ。

行為後にも関わらず大きく反りかえるモノ…

アタシは、手を引っ込めて後退りして逃げた。


ガタン…

後ろの男性の椅子に当たってしまう。

ハルトが英語で怒鳴り、男性はリサさんを連れてステージに戻る。


『あっ、最後ハプニングがありましたが…

ショーの第1幕は終わりです。

しばらく、お食事、飲み物をお楽しみください。』

慌てた感じでアナウンスが入り、ライトが少し暗くなる。



アタシは座るチャンスを逃して立ったまま

後ろの男性に

「すみません」

と謝った。


ガタン…

後ろの男性が立ち上がる。
男性のシャツが真っ赤に染まっていて、どうも赤ワインを溢してしまったようだ。


「ごめんなさい。」


「君、これじゃ帰れないよね〜」


ハルトが咄嗟にアタシの手を引き、アタシはハルトの膝に、よろけて座る。


ハルトがアタシの顔をガードするように抱き締める。

パシャっ

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