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堕散る(おちる)
第22章 step22十六段目…初冬
「ハルト…酔ってますか?」

「いや?運を天に任せてるだけ…
ルリもせっかくだから一口ずつ味見してみな〜」

一口、一口ね…

全部食べると言ったことを指摘せずに、マンゴープリンも味見した。

「美味いね。」

「さっぱりしてますね。」

アタシはまだ杏仁豆腐に手をつけていない…

テンテンテンテンテレレレ〜ン♪

「三番、タピオカレディーの当選です。」

っ…何の抽選会なんだろう。

「この粒々、蛙の卵かなぁ〜
牛乳甘いっ」

「ハルト、タピオカは芋か何かの粉にしたものを茹でて作るはずです。

蛙の…」

「ん?どうした?」

「いえ…猿や熊やつばめの巣も食べましたからね…
そう見えてきました。」

「食べてみな?蛙の卵」

また回ってくる。

「タピオカは植物です。」

自分に言い聞かせて食べた。

「ハルト、牛乳じゃなくてココナッツミルクです。」

「それどんな牛?」

「椰子の実の仲間、種の中の油分です。」

「ちっ、また植物かぁ
さて珈琲ゼリー食べてみよっ」

珈琲ゼリーにしては、くすんだ茶色、ちょっと緑がかってるなあとハルトを見ていた。

「ん…なんだこれ…」

「珈琲じゃないんですね?」

ピンポーン
ボタンを押しながら台を回すハルト…

「ルリ…食べてみて…」
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