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人魚男子。
第6章 ラブ・ユー・フォーエバー
(ロイナルド先輩……)
遊び人のお兄さん人魚でした。
「王子と結ばれないと、消えちゃうんだろ? そんなのやだからさ、これ。既成事実作っちまえよ」
彼が持ってきてくれたのは、拘束具と媚薬と、大人のおもちゃでした。
リアディが泡になって消えてしまってはいやだからと、魔法使いに頼んで案を授けてもらったようです。彼は、この道具と引き換えに、人魚向けのゲイビデオに出演していました。自分を犠牲にしても弟分のことを考えてくれたのです。
(ありがとう……)
微笑んで受け取ったものの、リアディには分かっていました。
(王子様に抱かれたいけれど、俺が無理やり抱くことはできない……)
泡になって消えてしまうことを覚悟するしかないのでしょうか。
寝室に戻ったリアディは、眠ることもできず、王子様の寝顔を見つめ、そっと彼の髪をかきあげました。
(クレイド、好きだ……。今でも愛してくれてるけど、もっと、恋人として、身体も心も、愛されたかった……)
冷たい涙が頬を滴り落ち、王子の目蓋を濡らします。
リアディは目を閉じて、王子の口唇にキスをしました。
……そのとき。
遊び人のお兄さん人魚でした。
「王子と結ばれないと、消えちゃうんだろ? そんなのやだからさ、これ。既成事実作っちまえよ」
彼が持ってきてくれたのは、拘束具と媚薬と、大人のおもちゃでした。
リアディが泡になって消えてしまってはいやだからと、魔法使いに頼んで案を授けてもらったようです。彼は、この道具と引き換えに、人魚向けのゲイビデオに出演していました。自分を犠牲にしても弟分のことを考えてくれたのです。
(ありがとう……)
微笑んで受け取ったものの、リアディには分かっていました。
(王子様に抱かれたいけれど、俺が無理やり抱くことはできない……)
泡になって消えてしまうことを覚悟するしかないのでしょうか。
寝室に戻ったリアディは、眠ることもできず、王子様の寝顔を見つめ、そっと彼の髪をかきあげました。
(クレイド、好きだ……。今でも愛してくれてるけど、もっと、恋人として、身体も心も、愛されたかった……)
冷たい涙が頬を滴り落ち、王子の目蓋を濡らします。
リアディは目を閉じて、王子の口唇にキスをしました。
……そのとき。