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家庭教師に迫る性欲お嬢様
第2章 大富豪邸宅の住み込み家庭教師求む
6月26日午後1時1分前。
僕は大富豪の本宅の門前にいた。門構えは大富豪にしては意外と小さく、庶民の家の門並みだ。ただし門は、鉄の頑丈な背の高い見通しのきかないもの。門前から見える大富豪の本宅は、建物が見えず無数の樹木が並びまるで森林のよう。

午後1時ジャスト。呼び鈴を探したが、見当たらない。

すると鉄の門がギギギーッと開いた。出てきたのは面接官の一人。
「わたくし当家の留守を預かる親族の者です。山井直人さま、どうぞ中に」

門から入ってすぐは森林、森林。しかし少し歩いて右折すると、建物が見えてきた。
おお…。
5階建ての、ヨーロッパの宮殿のような外観。建物の向こう側に広大なベルサイユ式の庭園が見えた。

「こちらです、山井さま」
見とれていた僕は、促されさらに右へ右へと歩いた。

すると、森林の中に3階建ての、先ほどの5階建てを縮小したような建物がたたずんでいた。こちらもかなり大きな建物だ。庶民の家の10倍はありそう。

「こちらが当家ご令嬢の美幸さまのお部屋でございます」
「そうですか。お嬢様のお部屋は何階にあるんです?」
「この建物すべてが美幸さまのお部屋でございます」

えっ…?
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