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その瞳に…
第16章 胸騒ぎ

職員室で、帰り仕度をしていた大河は、ドアの開く音がし、そちらに顔を向け、開けた主に挨拶をする。
「お疲れ様です、戸部先生」
戸部先生と呼ばれた男性は、肩を揉みながら片手を挙げて返事をする。
「やーっと全員帰ったよ。全く、文化祭が近くなると何時もこうだ」
戸部のぼやきに、大河は苦笑する。
「どこが一番最後だったんですか?」
鍵を返却する戸部の背中に、大河は当たり障り無い問いをかける。
「珍しく華道部が一番最後でね。ああ、山村先生は確か副顧問でしたっけ?」
その言葉に、大河はザワっと背筋に悪寒が走り、不安が込み上げてきた。
「明日、部活ですからその時に注意しておきます。では、僕はお先に失礼します」
「お疲れ様~」
ひらひらと手を振る戸部に一礼し、大河は職員室をで、職員用玄関まで走った。
嫌な胸騒ぎがする大河は、素早く靴を履き替え、職員通用門へ向かう。
「あれ、山村先生も今帰りですか?」
通用門には、体育の佐田が自転車を引いて歩いていた。
「あ、そうです…」
お疲れ様と、通り過ぎようとすると、佐田がそのまま話しかけてきた。
「山村先生は車?住まいは遠いの?」
早くこの場から立ち去りたい気持ちが大河を苛つかせるが、大河は普段と変わりなく答えた。
「はい。第二に何時も停めてて。家からだと40分位ですかね」
「けっこう遠いね。じゃあ、通勤は大変だ」
「なれては来ましたが…そうですね。では、遅くなりますので」
やんわりと、けれど強制的に話を切り上げ大河は歩き始める。
すると、通用門を覗いている女性がいた。
「どうしました?」
声をかけると、その女性は困った顔をして話そうか、どうしようか迷った仕草をする。
「お疲れ様です、戸部先生」
戸部先生と呼ばれた男性は、肩を揉みながら片手を挙げて返事をする。
「やーっと全員帰ったよ。全く、文化祭が近くなると何時もこうだ」
戸部のぼやきに、大河は苦笑する。
「どこが一番最後だったんですか?」
鍵を返却する戸部の背中に、大河は当たり障り無い問いをかける。
「珍しく華道部が一番最後でね。ああ、山村先生は確か副顧問でしたっけ?」
その言葉に、大河はザワっと背筋に悪寒が走り、不安が込み上げてきた。
「明日、部活ですからその時に注意しておきます。では、僕はお先に失礼します」
「お疲れ様~」
ひらひらと手を振る戸部に一礼し、大河は職員室をで、職員用玄関まで走った。
嫌な胸騒ぎがする大河は、素早く靴を履き替え、職員通用門へ向かう。
「あれ、山村先生も今帰りですか?」
通用門には、体育の佐田が自転車を引いて歩いていた。
「あ、そうです…」
お疲れ様と、通り過ぎようとすると、佐田がそのまま話しかけてきた。
「山村先生は車?住まいは遠いの?」
早くこの場から立ち去りたい気持ちが大河を苛つかせるが、大河は普段と変わりなく答えた。
「はい。第二に何時も停めてて。家からだと40分位ですかね」
「けっこう遠いね。じゃあ、通勤は大変だ」
「なれては来ましたが…そうですね。では、遅くなりますので」
やんわりと、けれど強制的に話を切り上げ大河は歩き始める。
すると、通用門を覗いている女性がいた。
「どうしました?」
声をかけると、その女性は困った顔をして話そうか、どうしようか迷った仕草をする。

