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その瞳に…
第19章 決戦
舞奈が制服を捲り、腕を見せるとまだ残る痣に石井は顔をしかめた。

「痛かったでしょう…」

その言葉に、舞奈は首をふる。

「もう、大丈夫ですから」

そう…そう呟き、石井は白衣のポケットからインスタントカメラを取り出す。

「痣だけ、写真取らせて貰っても良いかしら」

舞奈は頷き、撮影しやすいように、腕を石井の前に出す。

石井は、それを何枚か撮影し、ポケットに戻した。

「これで、私の方はおしまい。今取ったメモは、私と警察の人しか見ないから安心してね」

その言葉に、舞奈はほっとする。

流石に、色々な先生に昨日の状況を知られるのは、嫌だった。

「後、朝礼で昨日不審者がでた為、今日から放課後教師と警察が、学校の回りを巡回する事の話があると思うから。でも、あなたの名前は出さないから安心して」

はい、と舞奈は頷く。

「さ。隣で佐田先生が待ってるから行きましょう」

舞奈は、次が正念場だと、気合いを入れて、ベッドルームを出た。

「佐田先生、こちらは終わりました」

「ありがとうございます。綾部、ここに座りなさい」

佐田は、石井にお礼を言い、舞奈に大河の横にあるイスを進める。

「さて…」

佐田は舞奈が座った事を確認すると、真剣な面持ちで二人を見る。

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