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その瞳に…
第24章 嫌悪と恐怖
少し顔を赤らめながら、舞奈はしっかりと、自分の気持ちを告白する。

俯く舞奈に影が差したかと思うと、なでなでと頭を撫でられる感触に、舞奈は頭を上げる。

舞奈の頭を撫でる大河の顔は、とても優しい微笑みをしていた。

「うん。大好きなら、ちゃんと話しなさい。小さな事でもちゃんと。そんなんで嫌いになったりなんかしないから。そいつから身を守る方法も一緒に考えないとね」

大河の優しさに、舞奈は胸が熱くなり、少し涙ぐみ、キゅっと大河のスーツを握る。

「はい…先生。ごめんなさい」

「泣かなくてもいいんだよ」

大河は、クスっと苦笑しながら、舞奈の涙を手で拭いた。

そんな二人の世界に置いてかれた絵麻は、呆れ顔で小さく呟く。

「あの…私、まだいるし。ここ、学校なんスけど…」

絵麻の声に、二人は現実に戻され、お互い触れていた手を、パッと話す。

「それで、放課後は佐々木さんは一緒に帰ってあげれるんですか?」

何事もなかったかの様に、話しを戻す大河に、絵麻は冷たい視線で見詰める。

「まあ、バイトあるんで、駅までなら大丈夫です。無い日は、家まで一緒に帰れます」

フム、と大河は考える。

普通なら、電車を乗ってまで舞奈を追っかけたりはしないとは思うが、絵麻の話しを聞く限り、何をするか解らないタイプだ。

出来る事なら、自分が送って行きたいが、毎日遅くまで学校に残らせる訳には行かない。

「従兄弟の人達に、駅まで迎えに来てもらう事は?」

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