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その瞳に…
第27章 目覚め
 舞奈は起こしてしまった大河を、じっと見つめると、まだ夢うつつなのか、何度か目を開けては閉じる大河の仕草に見入ってしまう。

 「舞奈・・・もう起きたのか?」

 段々意識が覚醒してきた大河は、先に起きていた舞奈をぎゅっと抱きしめる。

 (あっ―――――――!)

 その無意識の強い抱擁に、舞奈の鼓動はドクンと強く跳ね、ビクっと腰を反応させてしまう。

 「舞奈?・・・どうしたんだい、そんなにいやらしい顔をして」

 舞奈の反応にしっかりと目覚めた大河は、ふっと笑いを漏らし、頬に手を当て、親指でつっと唇をなぞる。

 「え、あ・・・なんでも、ない、です・・・」

 まさか寝ている大河に欲情したとは言えず、舞奈はぱっと顔を俯き目線をそらす。

 「・・・そう?」

 大河はそんな舞奈に笑いを零しながら、眼鏡をかけ時計を見る。

 「まだ、五時前か。君は早起きだね」

 そう言いながら、大河は舞奈から腕を抜き、起き上がる。

 「あ・・・」

 腕枕をとかれ、舞奈は残念そうな声を上げながら、大河の背中を見つめると、背中越しに大河がフっと笑うのを感じると、布団の中に隠されている太ももにスルリと暖かい感触を感じる。

 「っ!」

 その感触に、舞奈はひくっと体を反応させてしまう。

 「ぁ・・・せん・・・ひゃ!?」

 突然触られた事に、舞奈が声を上げようとしたが、大河の手が両目を覆い、視界を遮られた為、驚いてしまう。

 「やっ!先生、何?」

 「黙って」

 突然遮られた視界を取り戻す為、大河の手を退かそうとすると、低くはっきりとした声で止められ、舞奈は手を退かすのをあきらめる。

 舞奈が静かになったのを見守った大河は、開いている手でゆっくりとパジャマのボタンを外し始めた。

 
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