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その瞳に…
第29章 大人と子供
 舞奈は、夕方早百合が言っていた言葉を思い出し、大河の知り合いの事もちょっと興味があった為、思い切って聞いてみた。

 『ああ。僕も帰りにちょっとお店の方に顔を出してきたんだけれどね』

 「えっ!?」

 まさか、大河が特殊なSMクラブに顔を出して来たとは思わず、舞奈はつい声を上げて驚いてしまう。

 『まあ、僕としてはアレが今後舞奈に近づかない為に、大丈夫か確認したくてね。大丈夫、それ以外にはあの店には僕はまったく興味を示さないから』

 まさか、大河が男色に走るとは思ってはいないく、そう意味の驚くではないんだけど・・・と舞奈は思うが、前半の言葉で大河ならそうするだろうと、納得する。

 『まだ始まったばかりだから、結構抵抗してたみたいだけど、調度良い事にアレは一人暮らしだからね。この週末を使って、夜通しタップリと仕込んでもらうようお願いしておいたから、大丈夫そうだよ』

 (夜通し、タップリ・・・)

 その言葉に、それが大河にされるのであれば、良いなぁ・・・と思う反面、どんな事をされるのか想像してしまうと、渡辺が同姓にそれをされるのは少し同情してしまう。

 『まあ、アレには良い薬になると思うよ。君の従姉妹の話だと、色々余罪はタップリあるみたいだしね。自業自得だ』

 はっきりと言う大河の言葉に、少し怒りの色が見えた舞奈は、ちょっとだけ恐怖を感じる。

 (やっぱり、先生は怒らせないようにしないと・・・)

 「でも、先生本当にありがとうございます。私のせいで、忙しいのに色々動いてくれて、迷惑かけちゃって・・・」

 『そんな事気にしなくて良い。君は僕の恋人なのだからね。好きな人を傷つけられて平気な人間なんていないよ。それに・・・』

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